マグロ最前線 うおまるコラム/マグロのスジとは・・・一度は経験あり!

今までに寿司屋、料理屋でマグロを食べた時、かみ切れずスジだけを口の中から取り出したり、スジが歯と歯の間に挟まったりという経験がだれにでもあると思います。

噛み切れないスジがあればだれもが気になりますし、嫌なものです。特にマグロは他魚に比べると大きいので身を支えるスジも必然的に太くなるわけです。その中でも魚体の大小でスジの太さ、部位によりスジの太さ、量も変わってきます。

また大トロの蛇腹でも身が若ければ硬いといわれるし、熟成した大トロの蛇腹は、本来硬いはずのスジ目にも脂がシットリとまわって柔らかくなります。 すべてのマグロ種が柔らかくなるものでも無く、特に近海物の北海道や青森がこれに該当します。なんといいましょうか、スジが全く気にならないというか、歯にあたらないというか、多分脂の質が違うんでしょうねぇ〜。

特にスジに対しては寿司屋では、色々と工夫しているようです。大トロの場合、近海物を使うことができればいいが、高価で数が少ない。となれば冷凍や外国産生マグロをいかにうまく使いこなすか。

例えば大トロの蛇腹を毛抜きと包丁を使用し、スジとスジの間を剥がして身だけを取り出す”はがし"を売りにしているところもある。"はがし"をする場合、魚体の大きい蛇腹の間隔が広いマグロ(カマが小さいとロスが多い)が適しておりまり、本当に贅沢な扱い方です。また蛇腹のスジのかかる部分を薄く(生ハムのように)切り、重ねるようにしてネタとしてお客様に出している寿司屋もあります。

基本的に脂のノッている腹の方がスジは柔らかい。中トロ部分の背の真中はスジは少なく、頭部、尾部より単価も高い。寿司屋でも真中を使える寿司屋さんはいいですが、安価な頭部・尾部をうまく利用している寿司屋も見かけます。スジが目立たぬようにマグロがシャーベット状の時にネタにしたり、お造りにしても通常の平べったい長方形ではなく、小さくサイコロ状に造ってスジを感じさせないなどの工夫です。

マグロは寿司の王様です。「あの店がおいしい」「この店がうまい」といううわさや声を聞いた時は、やはりマグロを看板にしている店が多いです。

スジとどう付き合うか、スジのかかるマグロは出さない、スジがあっても感じさせない、
これが寿司屋さん、料理屋さんの板前の腕の見せどころではないでしょうか?

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2002.10.01

 

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