今回初めて「中とろ食べ比べ」企画を実施するにあたり、なるべく各マグロの部位も形も同じようにしました。また、色合、味につきましては、蓄養系マグロ（スペイン・クロアチア）の場合もっとドロドロしたトロもありますが、あえて身のしっかりした鮮やかな色合いを用意致しました。クロアチアは、どのマグロを選んでも味にはそれほど大差がありません。ただどれも脂だけで酸味がきつく旨みもなにもありません。

スペインの場合も、どのマグロを選んでも味にはそれほど大差がありません。酸味があって、柔らかく、適当な脂です。インド鮪の場合は千差万別で、その中でも赤身が赤黒くなく（本来は、赤黒い赤身が多い）身のしっかりした、旨みのあるマグロを選びました。しっかりした旨みと伴に味わいが深いといいましょか。ネチッとした後味が、口に中にまだ味が残っているっているそんな感じが致します。本鮪は、ほのかな酸味と旨みがあります。本鮪の場合、今回何種類か試食しましたが自分が完全に納得する物がなかったというのは否定できません。味を優先した場合、若干くすんだ色合いになりました。しかし本鮪もインド同様千差万別で、今回は試食の結果インドの方が私もおいしいと思いましたが、インドに勝るとも劣ない本鮪も中にはあります。メバチも味を優先した場合若干くすんだ色合いになりましたが、脂が薄いというのは歪めせん。できればすべて鮮やかな色合いにしたかったのですが・・・

結果ですが、全問正解者はなし。【3問正解2人】・【２問正解1人】・【1問正解8人】・【0問が1人】ということで難しかったかな？？？　　もちろん食べたことのないマグロもあったとは思うので当てるのは、判断できない、難しかった部分などあると思いますが、なんとかチャレンジャーの皆様のマグロに対する先入観、味、食感、脂のノリ、色、イメージなどで判断されたことだと思います。

表から察しますと蓄養（2種類）・天然（3種類）とただメバチだけは、5種類の中で脂が薄いと判断し１番回答率のよいマグロではなっかたと思いましたが・・・やっぱりそうでしたね。正解者は6名。
本鮪とインド鮪を、逆に解答させた方が約4名。これは上記にも書き記していましたが、納得できる本鮪を準備できなかったためでしょうか。美味さではインドが勝りそれを本鮪と断定し解答された方が多いと察しますし、中とろに若干付いていた赤身が赤黒い感じインドと判断した方もおられたようです。スペインとクロアチアも蓄養とは判りながら逆の方や、特にクロアチアをスペインと判断された方が多いようです。これも原産国によるイメージでしょうか。

また一番美味しかった中トロの理由としては、最初の食べた食感が残り一番美味しいと解答させた方、脂の濃いのが好きな方、脂のあり過ぎるよりも酸味のある脂が好きだという方、或いは食感が柔らかいとか歯ごたえがあるとか、臭みを（酸味ですかね）を感じなかったとか、色々な理由があったみたいですね。

結果として、チャレンジャーの皆様の一番美味しいと感じた中トロは、スペイン（6人）、インド（4人）、本鮪（2人）の順番となりましたが、（解凍方法、解凍時間、切り方で個人差はあると思いますが）この結果を拝見しますと本当に十人十色だと感じました。

あえて今回私が、「美味しさランクづけ」をするならば、旨みのあるのは、インド、本マグロ、スペイン、メバチ、クロアチアの順番ではないでしょうか。しかし個人的には、さらっと口に入る本鮪がいいですね。造りで食べるならインドの場合、舌にしつこく残るような感じがするので、インドは寿司ネタの方が私は、好きです。

最後になりましたが、チャレンジャーの皆様から「非常に楽しかった」「おもしろかった」とご感想をいただいたと伴に、迅速なご返信及びご協力の元、この企画を達成できたことを深く感謝しております。本当にありがとうございました。

2002.9.11　丸山　和久